雨でも元気に!

子育てをともに考えるニュースレター

2007年 6月号
  て・くむ
(te cum: ラテン語「あなたとともに」の意)

      愛された子どもは愛することができるおとなになる    
         海の星カトリック幼稚園 
      510−0063四日市市十七軒町2-4 
      TEL.059−354−1726
    園 長  神馬  久美
   http://www.cty-net.ne.jp/~umi-hoshi/ 

6月の聖句だれでも高ぶる者は低くされ、へりくだる者は高められる。        〔ルカによる福音 18章14節〕
                                     
廊下に並ぶ時、「ぼくが一番だったのに!」と、けんかが始まります。順番を守らない子は、先生がさっと一番後ろに連れて行きます。私は思うのです。選挙で悪いことをしてまで地位を得ようとする人、人を蹴落として組織の中で「上」に上ろうとするおとなたちには、幼稚園の時、こうして忍耐強く教えてくれる先生がいなかったのでしょう。
聖書には繰り返し、傲慢の罪を戒めるイエスの言葉が出てきます。神殿で仕事をしていた祭司たちでさえ、罪を犯してしまう人やお金のない立場の弱い人を見下した態度を改めなさいと叱られています。反対に、「へりくだる」とは「自分なんて価値がない」と思うことではありません。神さまがいつもオンリーワンとして「私」を大切にしてくださっていることを解ること。自分の力でではなく神さまからいただく力で「できる」ことを信じることです。そうすれば、心は最高の幸せにどんどん近づいてゆきます。

        ♪すてきなようちえん♪

    (園で見かけたすてきなできごとをご紹介します。)

★ マリア祭で、ゆりさんが並んでお御堂に入り、座ってお話をちゃんと聞いていたのは、ほんとうに感動でしたね。hくんは、おばあちゃんのおなかが痛かったとき、「ぼくがマリアさまに、なおるようにおねがいしてあげる。」と言ってくれたそうです。
★ 聖歌の練習の初日、感激でした。9時半にお聖堂にはいると、たくさんのおかあさん! お知らせが遅れたのに、みなさん、ちゃんと園だよりを見て忘れずに来てくださったのです。3回の練習を終え、当日はすてきな二部合唱で「あめのきさき」を歌っていただきました。ありがとうございました。
★ さやえんどう、スナップえんどう、そらまめ、モロッコインゲン・・・色々な豆をならべてみました。二つに割って豆の並び方も見えるように。週末を前に片付けると、Hちゃんが、「あれ、豆どこにいった?」もう、しおれて汚くなったから片付けたと聞いて、「あっ、わっかった、こころがなくなったんだね。」たぶん、「こころ」とは「いのち」のことでしょう。なるほど、子どもたちの心は命そのものですものね。
★ 珍しい赤いそらまめを、ばら、すみれではひとり、ひとさやずつ開けてみる体験。『そらまめくんのベッド』の絵本のように白いふわふわベッドに眠っていた赤いそらまめ君との対面は感動的でした。朝、Aちゃんのおかあさんが携帯画面を見せてくださいました。なんと、炊飯器のご飯の上に赤い豆がみっつ。こんなに大切にされて…。そらまめくんたちはそれぞれのご家庭で歓迎され、きっとよろこんでいたことでしょうね。
★ お父さんがそらまめに手足、顔をつけてくれたと、m−ちゃんが持ってきてくれたので、「ベッド」とともに先生が展示してくれました。「まりんちゃん、まめたろうくん」と名前もついて…。
★ ばらぐみさんがおかえりをしようと並んでいると、sくんが「あっ、おつきさまだ!」と空を指しました。下のほうが欠けた白い三日月が浮かんでいました。yくん、「わらってるおつきさまだね。」ほんとに、ニコニコ顔の目のようなおつきさまでした。

☆ 遠足、マリア祭、講演会、ふれあい参観にご参加、ご協力ありがとうございました。
☆ すみれぐみは、諏訪交番を訪問し、日ごろの感謝を伝えました。9人ものおまわりさんが出迎えてくださいました。
☆ お母さんの英語サークルは22日分が29日(金)に変更になりました。初めての方も歓迎します。


The biblical phrase of this month—Everyone who makes
himself great will be humbled and everyone who humbles
himself will be made great. (Luke 18:14)

It looks natural that children fight about who is the first.
If someone comes to take the other’s first place, one of
our teachers is sure to rush and pull him back. Unlucky
were those who did not have such strict teachers at
kindergarten and grew to be adults trying to get the first
place even by bribing. Jesus repeatedly admonishes us for
being arrogance. A real humble man does not regard himself
as useless but he knows that God value him as the unique
“only one” and that he will achieve by the power God gives
him.

♪Sutekina Yochien♪
★ Yuri children did such an impressive job at our
St. Mary’s celebration. Later h-kun told his grandma,
“I’ll pray to Mother Mary so that your stomachache will
go away.” Thank you for the mothers’ enthusiasm of
choir rehearsals. Their great harmony made the celebration
even more attractive.
★ We displayed various beans on the table in the hall.
When they were put away before getting bad, H-chan said, “
I know, because their heart has died!” She must have meant
their life has gone. Well, children’s hearts must be their
lives.
★ A shell of broad beans was handed to each child
so that he can feel the soft tissue of the shell inside.
I could see how each family appreciated the experience, as
one mother showed me a picture of three red beans on the
rice in the rice cooker on her mobile phone, and as m-chan
brought two broad beans with hands, legs and eyes and
a mouth.
★ S-kun found a while, crescent moon in the sky.
Y-kun said, “ The moon is smiling.” It certainly looked
like a smiling eye.

☆ Thank you for your participation at our excursion
at the aquarium, St. Mary’s celebration, Fureai Sankan and
the lecture for parants.
☆ Sumire children visited Suwa Koban to express our
thanks to the police persons.

保護者のための講演会『共にいる教育』 
         田村宣行神父様 2007年5月28日(月)

  朝の、「グッパー」運動から始まった和やかな雰囲気の講演は、神父様のギターに合わせて「忘れないで」を歌ったり、BGMつきの「ありがとうの笑顔」の詩の朗読に涙を流したり…。リラックスした、1時間でした。簡単に内容をお伝えします。

『 私の名前は宣行、洗礼名はパウロです。聖パウロのように、世界に行って宣教をする人になるようにと、カトリックの両親が願いを込めて付けてくれた名前で、おかげでこのように神父になることができました。5人兄弟の2番目に生まれ、さほど手の掛からない子どもだったようですが、兄5歳、私4歳、弟3歳の時、3人で遊びに出たまま帰らず、大騒ぎになってしまったことなどを両親は覚えているようです。父は神経質で厳しい人でしたが、朝誰よりも早く起きて家族全員の洗濯を「自分の仕事だ」といって欠かさずやってくれていました。母は子どもが生まれるとそれまでの勤めをきっぱりと辞めて、子どもと共にいることを選んだのですが、あまり人をほめることのない父がその点で母は「すごい。」と言います。家に帰るのと必ず「おかえり。」と言って迎えてくれる母がいたのはうれしいことでした。大家族の家計はもちろん楽ではなく家族で遊びに出かけたことはありませんでしたが、いつも家族で一緒にいることが、とても楽しかった記憶として残っています。
 聖書には「神は自分にかたどって人を創造された。」とあります。また、「神は(想像された)彼らを祝福した、それはきわめて良かった。」と書いてあるとおり、私たちには、目に見えない神様の、「なぞに満ちて尊いもの」が一人一人の中に入っているのです。また、どんな小さな子どもでも、神様のような「光る何か」を持っています。私の友達はこのことを「忘れないで」の歌の替え歌にしていて、事故で亡くなったとき、小さなメモ帳にお祈りと共に書き込んであったのが見つかりました。
 ♪もしもぼくに 神さまのようなところがすこし あるのならば まもるように あげるように どんなちいさな かけらでも♪

 母の日に私は、母に電話をかけました。「ありがとう」を言うのはなかなか照れくさいものです。テレビでも紹介された「ありがとうの詩」のひとつを朗読します。
  
ありがとうの笑顔 よしだじゅんこ

もしあした、すべてが終わってしまうなら
感謝の気持ち 言えなかったこと
きっと 後悔するだろうな
どんなに親孝行しても
しすぎることなんてなくて
し足りなかったことに
きっと 泣いて 後悔するだろうな
かわいかったんだよ、って
思い出す母の顔は
いつでも希望に満ちた 
遠い未来を見るように見えた
してくれたことの何倍も返したいけど
何分の一も返せなくて
今も泣いて 後悔しているよ
風邪ひいたとき ほっぺたにあててくれた手
いつでも守られていたこと
今もずっと感謝しているよ
たまには太陽のもとで 
腕を組んでショッピング
どこまでもどこまでも 歩いていこう
ありがとう ありがとう 
もっと ひびけ
思いを心に伝言して 
世界が幸せに包まれるまで

もしあした すべてが終わってしまうなら
一緒に居られなかった時間を
きっと 泣いて後悔するだろうな
どんなに 親孝行しても
とぎれとぎれの便りに
話することも少なくなったことに
きっと 泣いて後悔するだろうな 
  「言いそびれた」そんな言葉で片付けて
  照れくさくて 「あしたでいいか」って
  でもあしたが今日と同じなんてわかんない
  甘えて わがままになって
  冷たく言ってしまった言葉に
  今もずっと後悔しているよ
分け合えるやさしさを教えてくれた
人を大事にすることを教えてくれた
今もずっと感謝しているよ 
  気長に教えた 携帯メール
  ひらがなばかりの文字に 温まる気持ち
  遠い距離が縮まる

ありがとう ありがとう
もっとひびけ
思いを心に伝言して
あなたが笑顔につつまれるまで
  
ありがとう ありがとう
  もっとひびけ
  笑顔で 心に伝言して
  世界が幸せ色に包まれるまで

 
 お母さん方は今、子どものことで苦労があると思いますが、私たちも自分の親に、返しきれないほどの苦労をかけてきたはずです。親には神さまのような無償の愛があります。また、子どもに、それを伝えているのです。「神さまのようなところ」つまり、他人を思いやる心は、神さまから来ているのです。
 私の出身地である甲府教会に、脳性麻痺のため全身の筋肉が硬直するという障害をもつ穴水こういちさんという方がいます。這うことしかできない彼は小さい頃から周りの人から奇異の目で見られ、「きもちわるい!」「うつるから近寄ってはいけない」と子どもに言い聞かせて通る人もいました。彼のお母さんは舅にまで、「そんな子どもは殺してしまえ!」と言われましたが、愛の鞭で厳しく育てました。「他人が見てきたら、その体をみせてやりなさい。」と。穴水さんは人から「たいへんですね。」と言われると、「これは神のプロジェクトですから。」とほほえみます。その苦しみには、意味があると信じている。そう言わせる愛の神がいるのです。
 「イエス(キリスト)」とはインマヌエル、「私はあなた方と世の終わりまで共にいる。」という意味です。聖霊の力が私達の中にあるのです。私が今ここにいるのは、父と母が共にいてくれたからです。いつも、子どもと「共にいる」には忍耐が必要です。しかし、子どもにとってはそれが一番大切なことです。私たちは「我慢しなさい」と子どもに教えなければならないことを知っています。特に理由がなくても我慢することを学ばせなくてはならないのです。神さまは忍耐強い方です。どんな時にも私と共にいてくださるのです。親として、逃げ出したくなることもあるでしょうが、共にいてあげること、それが教育です。』                              

卒園生の活躍の報告が相次いで届きました。おめでとう!!
 「父の詩コンクール」中日賞 石垣せいかちゃん 浜田小1
  歯科衛生図画ポスターコンクール入賞 
佐藤こうきくん(優秀賞) 中央小 2
矢田ゆうとくん      泊山小 1


「母の詩コンクール」で四日市ホームニュース賞を受賞した、
年長すみれ組 りなほちゃんの詩です。

「ママ、だっこ」

ママっていつも「こらっ」て言うよね。
「こらっ」ばっかり言ってると、
「らっこ」になっちゃうよ。
でも、「らっこ」って言うと、
「だっこ」みたいだね。
おもしろいね。
ママ、大好き。
ママ、だっこして。