すみれ(年長)組の「神さまのおはなし」では、「あきちゃんのオルゴール」という絵本を読みました。「ぼく」は大好きなあきちゃんが大切にしているオルゴールを間違ってこわしてしまいました。びっくりして何にも言わないで、あきちゃんのお部屋を飛び出し、「同じのを買えばいいんだ。」と思って、貯金箱のお金を持っておもちゃ屋さんに行ったけど、同じ曲のオルゴールはありません。どうしていいのかわからないままフリーマーケットがあったので、一軒一軒探し回ったけどオルゴールはありません。最後のテントにいたおばあさんに、とっても困っていることを話しました。おばあさんは、「これかい?」と、同じオルゴールを鳴らします。そして、「だいじなことを忘れていないかい。お友達に言うことがあるだろう?」とぼくを見つめていいました。夢中で走ったぼくは、あきちゃんに「こわしたの、ぼくだよ。ごめんね。」と言いました。あきちゃんとぼくはそれからおばあさんに会いにいったんだけど、おばあさんもテントもなくて・・・そしたら、あきちゃんのオルゴールがきれいな音で鳴り出したんだよ。
このお話を聞いたすみれ組のみんなは口々に、すてきなことを言いました。「おばあさんは、神さまだったのかな。」「天使だったのかも。」「ごめんね、っていいなさいって教えたんだね。」「あきちゃんもにっこり笑ったから、いいよ、って言ったんだね。」「ゆるさない、って言ったら、だめだよね。」
何か友だちのものをこわしたり友だちを悲しませたりしたとき、「ごめんね」を言わないと、みんなのきれいなこころがチクチク痛くなります。重たく黒くなったような感じかも知れません。それはみんなの心に神さまがいるから。「ごめんなさい」が言えたら? そう、またキラキラ輝いて透明になるね。神さまはいつも傍で見ていて喜んでくださるよ。小学校に行ったら「神さまのおはなし」はなくなるけど、いつでもお祈りで神さまとお話してくださいね。あと、2,3回でおしまいだと言うと、みんながっかり。きっと、最後までしっかり聞いてくれると思いました。