むか〜し、むかしあるところに年中のMちゃんという子がおったそうな。その子はある日、園長先生に「笛になる貝をさがしているの。」と言ったそうな。その頃、忍者ごっこ遊びにはまっていた時期でしたから、たぶん山伏が持つような“ほらがい”の想像をしたのだと思います。そして園長先生が家にある大きなお皿のような貝殻を持ってくると、とても喜んだそうな。(山伏のほらがいではなかったのですが、普通のご家庭にはないサイズ感!)
その子はそれ以来、貝に興味を持ち、毎日幼稚園にある水のいきもの図鑑の貝殻を眺めていたそうな。そして園の入り口に貼ってあった三重県総合博物館で開催している「貝のヒミツ」の企画展にもお父上に相談をし、連れて行ってもらったんだとさ。
そんなある日、前にも貝殻を寄付してくださったことのある四日市教会の伊木さんが、ちょうどドングリの素敵な飾り物(玄関に飾ってあります)を持ってきて下さいました。園長先生は「子どもたちが最近、伊木さんから頂いた貝殻を喜んで触ったり、眺めたりしているんですよ!」とお話しをすると、次の日驚くほどの大量の貝殻を入れ物ごと寄付してくださいました。その貝をみたMちゃんは声を上げて喜び、目を輝かせていました。めでたし、めでたし。