15 なぞる 円をかく

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さて、何をしているところでしょう。ヒント:クリスマスパーティです。

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そう、天使をドレスアップさせました。昨年のミサとパーティにたくさんの園児親子が参加、各グループから選ばれたモデルの天使に素敵な衣装をつけました。材料はデパートなどで衣類を包んでくれる白い薄い紙です。これも幼稚園に大量に寄付してもらたので、欲しい方はどうぞ。

 

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 コンパスが無くても円がかけます。細長い紙の両端に小さな穴をあけ、一方をピンなどで固定してもう一方に鉛筆の先をいれて、慎重に、クルリ。子どもは絶対夢中になります。大きさを変えたり微妙に支点をかえると面白い模様が作れます。下には段ボールを敷いて置けばいいですね。白い紙は例のカレンダーの裏です。

 鉛筆を正しく持つことは教えてください。慣れると、正しい持ち方が一番疲れず効率が良いことが体感できます。筆圧にも関係するので、持ち始める時期に正しく教えます。初めは薄く描いた線の上をなぞる練習から始めます。幼稚園では年長児が数字やひらがなを習います。まずなぞることからやります。おうちで塗り絵やお絵かきをたくさんした子は指の力の入れ方が自然で、得意です。あまり指先を使っていない子はどうしてもユラユラした線になり、力が一定しません。短い時間でいいので、なぞったり、円や図形を描いてみることをぜひ親子で時々楽しんでください。

 

そ・れ・で・も奮闘記 (14回)

 香港の生活について、ちょっと触れます。当時は香港はイギリス領。アジアの玄関口として発展し、30年前もきらびやかな高層ビルと世界中のブランドショップが目抜き通りに並んでいる大都市です。観光、買い物で訪れる日本人の人気は当時も今も変わりません。しかし、住んでみて見えてきたものは・・・。

 豪邸が並ぶ地域と、トタンと木だけでできている貧民街とのギャップ。学歴のある人は一定の職に就けますが、教育の機会に恵まれない人もたくさんいます。当時は物乞いが当たり前のように街角で座っていて、プラスチックのコップに入れた小銭をチャカチャカ言わせて、「ここにいれろ。」と要求するので、困りました。こういうことを子どもたちにどう説明したらいいのでしょう。叱ると真似はしなくなりましたが。

 また、マナーの違いにも困惑しました。たとえば、「飲茶(ヤムチャ)」。昼食の定番ですから、ものすごい混み方。早くに席をとって、回ってくるワゴンから好きな点心の皿を選び、大皿の麺やチャーハン、おかずは注文します。とにかく大声で喋りながら豪快に食べまくる地元の人々の声と食器の音で大騒音です。混んでくると、席が空くのを待つ人々が私の椅子の後ろに立ち、「はやくおわらんかなぁ」と言わんばかりにながめたり、大きい声をだしたり…。食べ物はおいしいのに、興ざめします。また、中国料理はテーブルクロスを汚せば汚すほど、おいしいとほめた事になるとかで、食べ物をこぼしても全然気にしないばかりか、骨など口から取り出したもの、果物のタネなど平気でテーブルに置きます。テーブルクロスはナプキン代わりなので、グイっとつかんで口周りを拭ったり、トイレから戻った人が濡れた手を拭いています。大きい円卓は相席になるのは当たり前ですが、そういうマナーをうちの子たちも見ているのです。使った食器は次々に代えてくれますが、お茶の茶碗で、かぽっとと口から取り出した入れ歯を洗うおじいちゃんとかと一緒になったら、どうしようもありません。

 子どもは、見て真似をするものです。食事のマナーは家族で食べる度に注意しましたが、善悪の区別や思いやりのあるなしについては、小学校低学年というギャングエイジになっていく息子たちが、目にするものから何を学んでしまうのか、とても心配でした。ティオマン島の1週間程の滞在、シンプルで自然に包まれた生活は、香港での緊張した追い立てられるような生活とは大違いでした。~つづく~